学会」カテゴリーアーカイブ

2/9 英語教育ユニバーサルデザイン研究学会 研究会を開催しました。

2月9日に兵庫教育大学神戸ハーバーランドキャンパスにて,英語教育ユニバーサルデザイン研究学会の研究会を開催しました。ノートルダム清心女子大学の湯澤美紀先生を講師としてお迎えし,「ワーキングメモリと英語学習」という講演とワークショップの二本立てでした。

先生のお話を聞いた後に,自分自身を「実験台」にして,記憶のプロセスを体験し,内省することで,そのメカニズムの複雑さを認識すると同時に,一人ひとり,個性のある記憶処理があること,また,それが情動的体験によって大きく影響を受けることを知り,UDの取り組みの中で,不安を取り除き,自己肯定感を高める学習環境のあり方についても考えさせられました。それにしても,自分自身の言語的短期記憶の衰えについては,やや絶望的になりました。でも,パプリカの2番は覚えられました。

11th International Language Teacher Education Conference

5月29日から3日間の日程で,ミネアポリスで行われた11th International Language Teacher Education Conferenceに参加してきました。隔年で開催されるこの学会に参加するのは2回目ですが,今回は,プロポーザルが採択されなかった(涙)ので,ワークショップ,研究発表,講演に参加してきました。言語教師教育に特化した学会なので,大きな集会ではありませんが,参加される方とのマインドセットが近いので,有意義なディスカッションができました。アメリカでの国際学会というコンテクストを無視することはできませんが,テーマにあるように,教師のアイデンティティ,成長,socio-politicalな影響などを議論する発表や講演が多かったです。Karen Johnson先生の言葉を借りれば,”Teacher education matters!”であり,古くさい経験重視の教員養成・教師教育から脱して,sociopoliticalな影響も意識しながら,実践の専門家を育てる教師教育の研究を理論的かつ実証的に進めていく必要があるな,とあらためて思いました。 続きを読む

英語教育ユニバーサルデザイン研究学会が設立されます

これまで,村上加代子先生(甲南女子大学)を中心に展開されてきた英語教育ユニバーサルデザイン研究会を,学会(Association of Universal Design for English Language Learning, 略称AUDELL)として設立することとなりました。その設立総会と記念講演会を,下記の日程で開催します。私も,微力ながら,事務局運営に携わることとなりました。

学会設立総会にて,賛同していただけるみなさんに学会立ち上げの承認を受けた後に,竹田契一先生(大阪教育大学名誉教授)に,「LD・Dyslexia の児童生徒が抱える特性と英語教育の課題」による基調講演,そして,これまで研究会を牽引してこられた村上加代子先生による「英語教科教育のユニバーサルデザイン化に向けて ー現状の課題と今後の方向性」という講演と続きます。

会の趣旨に賛同いただける方であれば,大学教員だけでなく,学生,保護者,民間で支援に携わっていらっしゃる方など,幅広い領域のみなさんにご参加いただき,ニーズのある児童生徒の英語学習およびその保護者を少しでも支援できればと思います。当日の参加申し込み,および,学会への入会希望は,以下の案内および研究会ホームページをご覧ください。


英語教育ユニバーサルデザイン研究学会 設立総会・記念講演会
日時:2019 年6 月15 日(土)
場所:大阪商業大学(予定)http://ouc.daishodai.ac.jp/access/
参加申込:研究会ホームページ または「こくちーず」よりお申し込み下さい。
(当日)参加費:* 2,000 円 (当日参加費はそのまま会員年会費にスライドすることができます。)

受付 12:30-
学会設立総会 13:00-13:50
休憩・入会受付 13:50-14:10
学会設立記念講演会
14:10-16:10 基調講演「LD・Dyslexia の児童生徒が抱える特性と英語教育の課題」
竹田契(大阪医科大学 名誉教授)
16:20-17:00 講 演 「英語教科教育のユニバーサルデザイン化に向けてー現状の課題と今後の方向性」 村上加代子(甲南女子大学 准教授)
17:00-17:10 閉 会
18:00- 懇親会

総会記念講演会チラシ

LET関西支部秋季大会シンポジウム終了(10/8)

10月8日(土)に行われた外国語メディア教育学会(LET)関西支部の秋季大会シンポジウム「学習者の学びを考える」に登壇させていただきました。池田真生子先生のコーディネートで,八島智子先生,Stephen Ryan先生,そして,私,指定討論者に新多 了先生というメンバーでした。コーディネーターの池田先生,一緒に登壇して下さった八島先生,Ryan先生,とても大事な質問を準備して下さった新多先生,そして,聴衆の皆様に,感謝申し上げます。 続きを読む

AAAL2015 Torontoに参加

3月21日から25日まで、トロントで開催されたAAAL@Torontoに参加しています。学部生の頃にUBCに留学していたことがあるのですが、何とそれ以来のカナダ(つまり、20数年ぶり)。しかも、東部は初めて。2週間前のオークレアと同じくらい風が冷たい。学会参加の記録を残そうかと思いましたが、時差ぼけで、その元気があまりなく、気になったことだけを書き留めておこうと思います。

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JASELE@北海道大会にて(3)

今回のJASELEの研究大会は,いろいろな人と議論できて,久しぶりに楽しい学会参加だったなあという気持ちと,もう一方で,感慨深さがありました。というのも,私たちが2009年に出版した『リフレクティブな英語教育をめざして』は,2005年の札幌研究大会での課題研究フォーラム「教師が変わる授業研究」がきっかけで企画が立ち上がったからです。あれから8年,よのなかや自分の研究はどう変わってきたかを,ほっけ,生ちらし丼,芋餅やビールを食しながら…,いや,研究大会の中で考えてみました。

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JASELE@北海道大会にて(1)

8月10〜11日に北星学園大学で開催された全国英語教育学会 第39回北海道研究大会に参加し,二件の口頭発表を行いました。一つは,「学習者の意味生成を援助するダイナミック・アセスメントの試み」(荒木美景さんとの共同研究),もう一つは,「『自己研修型教師』を育てる研修会のあり方に関する研究 ―持続可能な研修を探る―』(坂本南美さん,棟安都代子さん,神原克典さん,安川佳子さんとの共同研究)です。いずれの研究も,発表までの過程で仲間との議論から学ぶことがたくさんありました。 続きを読む