Cirocki, A., Wyatt, M., Gao, X.(. (eds) Developing Reflective TESOL Practitioners Through Teacher Education. Springer Texts in Education. Springer, Singapore. https://doi.org/10.1007/978-981-97-2685-1_12が,発刊されました(電子版です)。この書籍には,鳴海智之先生と共著で執筆した論文”Teachers as Continuously Developing Learners: Reflective Practice in the Graduate Schools of Teacher Education in Japan.”がおさめられています。教職大学院での,教師教育実践やリフレクションのあり方を書いたものです。執筆してから,出版まで時間がかかりましたが,鳴海先生,おつかれさまでした。
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Team Teaching and Team Learning in the Language Classroom Collaboration for innovation in ELTがOpen Accessとなりました。
2016年にAkira Tajino, Tim Stewart, David Dalsky編著で出版されたTeam Teaching and Team Learning in the Language Classroom Collaboration for innovation in ELTがOpen Accessとなりました。実は,Open Accessになってから2年近く経っていましたが,そう言えば,こちらのブログでアナウンスしていなかったと思い,遅ればせながらお知らせします。
Open Access化にあたっては,編著者の先生方のご尽力はさることながら,京都大学学術研究展開センター(the Kyoto University Research Administration Center: KURA)による支援を受けたということです。書籍の電子化のみならず,オープンアクセス化については,越えなければならないハードルがたくさんありますが,書籍の中での議論や発見が読者に広く伝わるという点では,たいへん有り難いことです。
拙論“A sociocultural analysis of effective team teaching in a Japanese language classroom”もダウンロードしていただくことができます。お読みいただいた方には,ご批正いただければと思います。
注:上のリンク先に表示してあるAbstractは,私が担当したチャプターのabstractではなく,何かの手違いで,別のチャプターのものとなっています。どうも,すべてのチャプターで,abstractが別のチャプターのものに入れ替わっているようです(ナゾだ!)。ちなみに私のチャプターのabstractは,Chapter 2 Beyond team teachingのアブストになっています。
This chapter analyses a team-taught English lesson at a Japanese junior high school and demonstrates the ways in which a Japanese teacher of English (JTE), a native English teacher and the students collaborate with each other in the classroom. After a brief overview of a history of team-teaching practice in Japan, the author attempts to elaborate on the concept of team learning, where Tajino and Tajino (2000) describe it from a sociocultural perspective. The chapter examines a video-recorded team-taught lesson using conversation analysis and illustrates the ways in which teachers try to activate students’ explicit knowledge of English grammar by engaging them in a meaningful activity. The moment-by-moment analysis of the team learning reveals that the collaboration among the participants in the classroom is socioculturally constructed, involving teachers’ scaffolding and students’ contribution to the activity within a co-constructed zone of proximal development (ZPD). In sociocultural theory, there is an observation that pedagogical scaffolding emerges in the interplay between the teachers and the students.
高校生と遊ぶ
タイトルがへんな誤解を生まなければと思いますが,6月上旬に県内のある公立高校に勤務するA先生(本学の卒業生でもあります)のお誘いで,高校1年生の40名の皆さんに授業をしてきました。授業というより,ワークショップです。生徒さんたちは,国際系の学科のみなさんで,これまで毎年,学校の小高連携事業として,近所の小学校に出向いて英語を使った交流をするということを続けています。A先生によると,これまでは,高校生が劇や絵本の読み聞かせを準備し,それを小学生たちに英語を「教える」ということをやっていたそうです。ところが,小学校が教科化したこともあり,高校側も小学生とどのような交流をすれば意味のあるものになるのか迷っており,何かヒントを高校生たちに提示していただけませんか,という依頼でした。 続きを読む
Academic detachment
授業で扱っている資料の中に,学習や発達理論としてピアジェとヴィゴツキーがごく簡単に紹介されているので,学生さんに両者の考え方が学校教育の中でどのような形で見え隠れしているかを考えてもらいました。テクスト自体が短いので,誤解や抜け落ちがあることに気を付けつつ,学生さんに聞いてみました。現職教員の学生からは,これまで関わってきた児童生徒が,ピアジェの発達理論と重なるという意見や,学校の学年と重ねると発達段階の年齢の幅がありすぎじゃない?,など面白い意見が出てきました。 続きを読む
対面授業への身体作り
心配は的中。大げさではなく,コロナ禍で続いたリモート授業(今も一部続いているが)は,対面での授業のやり方の感覚を狂わせている。息は上がるし,脈も速くなる。授業で,ですよ。ゼーゼー,ハーハー。まるで新人くん。やっぱり授業はembodimentなのだを実感。そう言えば,The embodied work of teachingを読まずに放置していました。あれも読みたい,これも読みたい。 続きを読む
2022年度がはじまりました
2022年度がはじまりました。
コロナ禍,3年目になり,やっとトンネルの向こうが見えてきたかと思いきや,ここに来て,足踏み状態が続いています。まだ「ポスト」とは言えそうにないです。ただ,今年度は,対面で行われる授業が増えます。この2年間,画面の前で話すことに慣れきった私は,対面授業に必要な身体性を取り戻せるか,非常に心配です。人前でしゃべると,いつもマスクの中でゼーゼー言っています。
コースでは,昨年度末に5名の先生方とお別れし,あらたに3名の先生方をお迎えしました。私も,数えたら,この大学での23回目の春を迎えることになりました。もうひと仕事!と思いつつ,フィジカルにも,メンタルにも動きが悪くなりつつある今日この頃です。
学生,同僚のみなさんと,この1年,がんばっていきましょう。
11/25 関西大学eLINCにて講演をさせていただきました
11月25日(月)に関西大学英語教育連環センターにて,「二人称的アプローチによる授業研究−教師の情動的体験への接近−」というタイトルで,講演をさせていただきました。
今井裕之先生,eLINCのみなさま,お世話になりました。また,遅い時間に参加していただいたみなさまにも,心よりお礼申し上げます。なつかしいお顔にも再開することができ,個人的にもとても有意義な夜でした。スライドは,近日中にアップロードしたいと思います(余力があれば…)。
12月8日(日)AUDELL第1回研究大会
6月に設立した英語教育ユニバーサルデザイン研究学会(AUDELL)の第1回研究大会を12月8日(日)に早稲田大学で開催します。今年度,二度目のイベントです。4人の先生方の発表とシンポジウムをを行います。前回の設立総会以降,多くの方に関心を持っていただいておりますが,みなさま,是非ご参加ください。
事前申込みが必要です。詳しくは,AUDELLのホームページからお願いいたします。
2019年度が始まります
気持ち的には,前年度をひきずったまま新しい年度を迎えています。しかし,今年度から,大学院の組織改編があり,所属していた修士課程から専門職学位課程(教職大学院)へ移ることとなりました。これに伴って,教育課程が大きく変わります(担当授業も変わる!)。できるだけ速やかに適応して,ペースをつかむことができればと思っていますが,一年目は,学生さんや周囲のみなさんにもご迷惑をおかけするかもしれません。
所属していた言語系教育コースは,教職大学院の言語系教科マネジメントコースとなり,これまで以上に実践の理解と現場での問題解決が重視される教育研究内容となります。院生には,長期間の実習(3週間+4週間+6週間)が必修となります(現職教員も含めて)。学生の研究課題と学校教育現場でのニーズをマッチングさせて,双方の実践研究を深めることができればと思います。
ただし,教職大学院では,学位論文の提出は求められず,それに替わって「実践研究報告書」の作成が求められます。修論の作成は,観察や実践を通した学習や授業に対する深い理解,それを分析する方法の修得,実践の場への還元と,学生の力量を高める格好の場でした。この「報告書」作成においても,同様の力量を付けることにつながるよう,工夫していかねば。
大学院と同時に,学部の教育組織も変わります。これまで学生が所属していたコースがなくなり,学生は,入学時に学籍番号で区切られたクラス,個別の科目の中高免許を取るためのグループ,そして,卒論研究に取り組むためのゼミと異なる集団に所属して4年間過ごすことになります。複雑すぎて,4年間一回りするまで,うまくつかめないかも…。
連合大学院博士課程は,これまでの4大学に加え,岐阜大,滋賀大も参加し,学生定員も増えました。こちらも忙しくなりそう。
というわけで,学部・大学院のゼミのみなさん,よろしくお願いします。学部および大学院で学びたいという方,何か質問があれば,問い合わせフォームからお尋ねください。私も,もう少し情報発信していきます。
※上で書いた実習期間について誤りがあり,訂正しました。「学校教育基盤実習」が4週,「教科指導力向上実習」が6週間でした。この間,学生は,毎週1回(例えば金曜日に),大学に戻り,リフレクションを行うことになっています。また,現職教員の学生さんについては,基盤実習が免除される制度もあります(2019/04/05 修正・追記)。まだよく分かっていない!
『「学ぶ・教える・考える」ための実践的英語科教育法』が刊行されます
酒井英樹先生(信州大学),廣森友人先生(明治大学)と共編著者として『「学ぶ・教える・考える」ための実践的英語科教育法』を大修館書店から出版させていただくことになりました。英語教員免許を取るために教職課程で学ぶ学生さんのためのテキストとして使っていただければと思います。全13章,私は,第13章とその他のコラムを執筆しました。編者としては,仕事が遅く,みなさんの足を引っぱるばかりだった私ですが,執筆して下さったメンバーは,すばらしい方々ばかりなので,良かったら手に取ってみて下さい。ウェブサイトとも連動する本です。
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