8/24 One Day English Camp

兵教大には,修士課程にいくつかの「プログラム」が設置されています。所属コースをまたいで学生さんが履修する「副専攻」に近いしくみで,私は,その一つの「小学校英語活動プログラム」にかかわっています。元をたどると,文科省の大学院GPというバックアップもあり,大がかりにスタートしたプログラムです。プログラムでは,学生がそれぞれの強みを活かしながら,小学校での外国語活動での実践力をつけることをめざします(短期間の実習もあります)。しかしなにより,ゼミやコースとはまたちがった学びの場が形成されていて,大学院の中では,とてもユニークなコミュニティなのではないでしょうか。

8月24日(土)に,このプログラムの修了生や在学生とともに,ブラッシュアップとフォローアップをかねて,1日ワークショップを行いました。雨の中,遠くから,近くから集まってきてくださったみなさん,ありがとうございました。
このワークショップ,そもそも,プログラムの修了生たちとの飲み会で「夏休みにみんなが集まれるイベントをやりましょうよ〜」というきわめて軽いノリから始まった(あくまでも’unofficial’)企画であります。飲み会の席で盛り上がった話って,ぽしゃったり,案外,つまんないものになったりしがちですが,今回は,実現できた上に,やってみて楽しかった,やって良かったと,私自身も充実感を感じています。

当日は,午前10時から修了生,在学生20名ほどが集まりました。最初は,藤原由香里さん(QP)と大島秀子さん(おーしまん)の「インプロを使った外国語活動の体験をしよう」から始まりました。この数年,藤原さんを通じて,インプロについて少しずつ学ばせてもらっていますが,インプロ活動に参加する度に,自分の身体と頭の固さに幻滅すると同時に,「まだまだ自分もやれるじゃん」という中年のおっさんがうれしそうに口にするような体験もしています(中年のおっさんやっちゅーに)。今回も,インプロの奥深さと面白さを体験させてもらいましたが,これで参加者の体と心と関係が十分にほぐれました。その後,Joan Kurodaさんが「チャンツ活動を体験しよう」という1時間ほどのセッションをやってくださいました。Joanさんは,音節の数をコントロールしてチャンツを作る方法を示し,それを元に,各自でチャンツを作ってみました。みんな,おもしろいのを作ったね。実際に,Vimeoでキャロリン・グラハムのワークショップの様子も見せてもらったりして,チャンツ好きだけど,リズム感のない私には,とてもためになるセッションでした。

お昼をみんなで食べた後,午後は,みんなで「外国語活動の活動ってどんなのがある?」というブレインストーミングから再開。そのアイディアを元に,4〜5人1組のグループに分かれて,実際に活動作りをやりました。”Hi, Friends!”をベースにはしましたが,短い時間で活動を作り,発表しようという流れについては,「できるかな〜?」とちょっとしたスリリングさも,正直言ってありました。1時間ほど,各グループで作戦会議をし,その後,4つのグループに発表していただきましたが,発表を聞いて,その不安は吹き飛びました。「そうそう,これなら教室でもできるよ!」という”Yes, and…”の精神と,自分たちが楽しむのだという気持ちをベースに,各グループが,創造力,ユーモア,そして,ペダゴジーをとてもおもしろい形で表現する場となったからです。私自身は,「小学校英語活動」という目的的なワークショップであることを忘れ,子どもたちが夏休みに参加するような<一緒に作る,学ぶ,遊ぶ>ワークショップに参加しているという気持ちになりました。当日,記録としてとっていたビデオクリップをこのページに貼り付けたりすれば,その楽しさをお見せできるかもしれませんが,それができず,残念。
最後の時間は,我が町自慢(?)のケーキ屋さんのシュークリームとお茶を楽しみながら,「お悩み相談室」となりました。悩みというより,修了生のみなさんが,それぞれの学校でどのように活躍しているかというお話がたくさん聞けました。お茶をすすりながら,「みんな,がんばっとるの〜」と,じーさんのような心境になりましたが,こうやって,在学生,修了生のみなさんとも緩やかな形でつながりを持ち,学ぶ場を持てたというのは,幸せなことでした。
私自身も,学校現場の先生方向けの研修会を任されることは多いのですが,今回のワークショップは,ぶっつけ本番で,仲間とコラボしながら進めることができて,いつもの「自分が背負い込む研修」とはずいぶん違う体験をしました。インプロの経験が生きているのかなあと思います。
一緒に企画準備をして下さったJoan Kurodaさん,中西由香利さん,岡田華奈さんには,心から感謝します。

来年もやるかどうかは,飲みの席で即興的に考えましょうね。

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