平成28年度科研費に採択されました。

遅ればせながら,科研費に採択されたことの報告です。申請していた科研費基盤研究(C)(一般)「教室談話に関する専門的力量形成めざした英語教師研修プログラムの開発」が採択されました。今回の研究は,私自身が,この10年ほど,科研費を使って取り組んできた社会文化的理論を基盤にした英語教育研究の発展的研究です。昨年度までの3年間は,「ダイナミック・アセスメントに基づく英語教育の指導・評価枠組みの開発」を行ってきました。今回は,この研究を踏まえ,記述の精度を高めた上で英語授業でのインタラクションを分析し,そこで起こっていることへの理解を深めること,そして,そのような理解の仕方を,教師教育や研修に応用してみようというものです。申請書には以下のような研究目的を書きました。

授業における教師や児童・生徒の言語/非言語的やりとり(以下,「教室談話」)は複雑であるが,なかでも英語の授業では,常に,日本語と英語が併用され,また,ティーム・ティーチングも頻繁に行われ,教室談話は一層複雑である。このため,英語教師が,授業や言語活動の目的にあわせて,教室談話を構成・管理・発展させ,授業を展開する力量を持つことが望まれる。そこで,本研究では,英語教師の教室談話に関する専門的力量形成に資することを目的とし,小学校,中学校,高等学校の英語授業での教室談話のデータを「会話分析」した上で,(1) 教師と児童・生徒間の相互行為によってどのような教室談話が形成され,学びが促されているかを明らかにする。これを元に,(2)教師の省察を促す教室談話分析の枠組みを開発し,(3)教室談話に関する専門的力量形成を行う英語教師研修プログラムおよびガイドブックを開発する。

今回は,成果として,研修プログラムやガイドブックの開発すること,さらに,そのプログラム評価までを考えたため,研究期間を4年間(平成28〜31年度)に設定しました。分担者となってくださる先生方に加え,小中高の先生方にも研究協力者として参画いただき,授業実践の研究を行っていきます。夏休み中には,サイトを立ち上げ,情報公開できればと思います。

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