外国語活動勉強会を開催しました

3月16日(木)に,外国語活動勉強会を加東キャンパスで実施し,Jolly Phonicsについて勉強しました。参加して下さったみなさん,ありがとうございました。兵教大非公認,まったくもってインフォーマルで,参加者フレンドリーに徹した会でした。昨年,私とゼミの院生さん3名は,Jolly Phonicsの2日間の研修会を受けたのですが,これが「目から鱗が落ちる」体験でした。冗談ではなく,子どもの多様な学びに対応した指導法と環境作りの重要性を感じた研修会でした。この体験を,できるだけ多くのみなさん(特に,小学校の先生)と共有しつつ,自分たちのブラッシュアップもしようということになり,修了式を来週に控える3人を,私が半ば強引に引きずり出し,今回の会の開催となりました。神戸女子大学で教えている長谷川和代先生にも,ゲストできていただきました。

今回は,Jolly PhonicsのFinger Phonics Book 1と2の内容をカバーしました。院生の3人は,事前に時間をかけてワークシート,カード,掲示物を準備してくれました(リハもやったそうです)。そして,Jolly Phonicsの手続きをきちんと押さえた形で一つ一つの音と文字の学び方についてデモを行ってくれました。とても楽しく,かつ,一つ一つの音を丁寧に体験していきました。Book 1と2を押さえたところで,参加者のみなさんにもnとpの音で,短い模擬レッスンを実施していただいたのですが,みなさん,なかなか上手くデモをされていました。

会の後半には,長谷川先生が,Jolly Phonics公式インストラクターで,私たちも教わった山下桂世子先生(英国在中)とFacebookのビデオメッセンジャーでつないで下さり,参加者のみなさんに,メッセージをいただくというサプライズもありました。子ども学びは,画一的でなく,多様であることを前提に考えること,そして,そのことを前提にすると,それぞれ異なる学びの特性が,どこかに「ひっかかる」ように指導をデザインすることが大切だとお話し下さいました。最終的には,子どもたちが,自分たちで文字や音をコントロールしながら,学べていくことができるように育てていきましょう,とも話して下さいました。社会文化的な見方で教授・学習を考えている私にとっては,山下先生の言葉はとても胸に響きました。

会が終わった後,別の院生さんとも盛り上がったのですが,あらかじめ決められたやり方ではなく,子どもたちの学び方に委ねていく方法は,教師にとって不安で,リスクが多いと感じられるものです。しかし,結局は,子どもを信頼しながら,方法論の転換を図ることができるかどうか,また,そのための学びの環境をデザインする知識や力量があるか,が重要であることになっていくのだろうと思いました。その意味では,長谷川和代先生がみせて下さった教室の様子のビデオは,この日の私たちの学びや気づきを,make senseさせてくれるものでした(詳しく書けずすみません)。

3人の院生さんには,本当に感謝(とともに,3人がものすごくパワーアップをされたのを感じました)。参加して下さったみなさんにも,第2回の開催をお約束して,会を閉じました。

方法論がどうであれ,私自身は,これからもペダゴジーを中心に物事を考えていきたい,と思いました。

外国語活動勉強会を開催しました」への3件のフィードバック

  1. 伊賀 麻理子

    吉田先生、こんばんは。
    夏に兵庫教育大学であった免許更新の先生の講座を受講し、HOPEについて学んだものです。
    先生、おぼえていらっしゃるでしょうか。おっちょこちょいの受講生が、スマホの充電器を
    忘れ、あつかましくも先生からお借りしたことを・・・。その折はほんとうにありがとうございました。
    私は先生のHOPEについての学びの多かった楽しい授業とともに、すっと困っている生徒の
    ために授業のご準備を中断されて席を離れ、充電器を取りに行ってくださった親身で暖かな先生を
    印象深くおぼえております。先生のようなお人柄の先生から、英語教育について学べる生徒は幸せです!
    今日勤務先で稲岡章代先生主催の勉強会があり、CAN―DOリストと年間授業計画について学びました。
    ふと夏の先生の授業のことを思い出し、ブログを発見し、生徒一人一人に意味のある学びのデザインの必要性のことなどに言及されているのを共感しつつ拝読しました。未熟な教員ですが、新学期にむかって、
    がんばっていかなくっちゃ!と大変はげまされました。ありがとうございます!!

    返信
    1. admin 投稿作成者

      伊賀麻理子さま
      はい,充電器をお貸しした先生,覚えております。帰りの交通手段も…。
      こちらこそ,このブログをのぞいてくださり,ありがとうございました。
      また,どこかでご一緒する機会があればと思います。

      稲岡先生は,私も尊敬する先生の一人で,公立中にお勤めされていたときには,月1回のペースで先生の教室に通わせていただいた時期があります。
      あの授業参観のおかげで,私の授業を見る目は,ずいぶん鍛えられました。
      それでは,新学期に向けて,お互いにがんばりましょう。
      吉田達弘

      返信
      1. 伊賀 麻理子

        お忙しい中、お返事をありがとうございました。
        いつかまた先生がワークショップを開かれることを楽しみにしております!
        どうぞお体をお大切に。お礼まで。

        返信

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