研究指導について知りたい学生さんへ(2016年度・学部編)

新年度になり,学部生や大学院生からゼミ訪問の問い合わせがありますが,参考にしていただけるように,私が担当している学部と大学院のゼミの研究指導について,書いておきます。

【学部ゼミ】

私が担当する学部ゼミでは,英語教育,特に,英語授業,教室での英語学習,また,授業で使用する教材や活動の開発に関心のある学生が所属しています。とは言え,私の方から,○○のテーマをやってみなさい,などと押しつけることはありません。自分でテーマを選び,それが取り組む価値のあるものであるかをよく考えてもらっています。

昨年度,卒業した3名の学生さんは,以下のような卒業論文を執筆しました。

  • 英語教育におけるアクティブ・ラーニングの活用の研究(前田慶介さん)
  • 外国語活動におけるタスク活動の可能性ーInput-based Taskに焦点をあててー(森下千央さん)
  • 英語で行う授業における教師の日本語使用の有効性について(越川杏奈さん)

研究の対象となる校種は,小学校,中学校のいずれも扱っています。上記の研究のうち,越川さんの研究は,実際に中学校の授業観察をおこない,教師のコードスイッチングについて記述・分析した研究でしたが,学生の取り組む卒論研究の多くは,文献の読解をベースに学生さん自身が考えた授業や活動・タスクについて提案する形が多いです。本来であれば,教室での観察にもとづいた研究にもっと取り組みたいのですが,4年生になると,教育実習が2度あること,また,採用試験の準備にも時間を割かなければならないという状況から,そういった研究にはなかなか取り組むことができません。

文献を読解するときには,当たり前ですが,言語教育に関する英語で書かれた書籍・論文を読みこなすことが求められます。最初は,本当に終わるのかと思うようなペースでしか読めませんし,誤読もたくさんあり,泣きたくなりますが,丁寧に読み,かつ,読む量を増やしていくと,書かれている内容に対して「なるほど」と思う段階がやってきます(悲しいかな,そういう状況は提出直前に訪れます)。

学生には,研究を進めるにあたって,背伸びして文献を選び,読書量を増やすことを薦めています。学びが細切れにならなず,つながるように,また,小手先で終わらない勉強をやりましょう,とお話ししています。そういった意味でも,早くから文献や論文を自分で探し,読み進め,ゼミ内でディスカッションすることで,どのようなテーマに取り組みたいのかを,自分で見つけだして欲しいと思います。もっと詳しいことを知りたい人は,研究室をどうぞお訪ねください。

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