ロイロノート・スクール

休眠状態だったこのブログ。久々のポストです。書きたいことはたくさんあっても,時間が本当になかったのです。

さて,2月6日(金)に,学内のFD研修会をかねて,ロイロノート・スクールを使った研修会を実施しました。(株)Loiloの杉山竜太郎さんには,遠路はるばる来ていただき,また,3時間近くわたって,WSを実施していただきました。16名の参加がありましたが,企画した私自身が一番,楽しませてもらったWSでした。
iPad用の教育アプリはいろいろありますが,個別学習,つまり,ドリルとなっているものが多いですよね。また,アプリでなくても,授業でインプット用に使う素材は,iPadで手軽にディスプレイやプロジェクターの画面に出せるようになったと思います。でも,教室のインタラクションを変えるまでにはいたっていないなあというのが個人的な印象です。

ちょうど1年前にiPadを授業で使い始めた頃に,ロイロの事を知り,そのときは,スタンドアローンの「ロイロノート」をダウンロードして,触ってみました。同じネットワーク内であれば,iPad間でファイル(カード)の受け渡しが「トンネル」という機能を使ってできるという優れものでした。

今回は,「ロイロノート」ではなく,クラウドを利用した「ロイロノート・スクール」のデモを行ってもらいました。とても乱暴な説明をすると,ロイロノート・スクールの仕組みは,CalaboのようなCALLシステムに実装されているネットワーク内の端末管理とファイル(カードやスタック)の受け渡し機能が基本となります(私自身は,昔,Macに附属していたHyperCardを思い出しました)。しかし,クラウドを使って参加者やファイルを管理する点や,iPadですから学生が手に持ってうろうろして,友だちを見せ合うこともできるし,伝統的な教室環境下でのCALLシステムとはまったく違います。また,クライアント側でマルチメディアを編集加工し,それらをプレゼンテーション用にシークエンスにできる点など,iPadの強みが最大限に引き出されていると思います。

杉山さんは,小中高大で様々な教科ですでに実践されている例を見せてくださいました。実践事例の紹介の中で,逆転の発想だなあと思ったのは,直接,タブレットに書きこむのではなく,生徒がノートに書き込んだものを写真で撮って,それを共有し,すぐれた解法を考えていくというやり方です(そういえば,手書き>写メ>Evernoteにアーカイブという使い方を,個人的にはよくしているよな)。レガシーメディアと電子メディアの良いところ取りしながら,人間どうしのコミュニケーションが変わっていくとおもしろいです。

その後,いくつかテーマを出していただき,実際に自分たちでプレゼンテーションを作りました(下のフォト)。実は,タブレット初心者の方も多かったのですが,3時間近い研修の終盤には,参加されたみなさんからは,様々な使いかたのアイディアが提案されました。このように,ユーザーの多様なアイディアを引き出してくれるロイロノートのUIやシステムの自由度の高さには驚きました。上手く使えば,教室のインタラクションやコミュニケーションを変えていく可能性があるなと思いました。

個人的には,ロイロを真ん中において,子どもたちがどのようにお互いをscaffoldingするか,どんなコミュニケーションを交わすか,教師がそこにどう割り込むか。これまであまり見えなかったグループの学びを分析できるかも,なんて思ったりしています。

研修を担当して下さった(株)Loiloの杉山さんには心より感謝いたします。

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ワークショップでできたカードのシークエンス (学部生二人と一緒に,かなり,遊びました)

 

 

ロイロノートスクール

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